様々なものが含まれているハウスダストですが、アレルギーの原因の多くは「ダニ」です。
ダニアレルギーの原因となる主なダニはヤケヒョウダニやコナヒョウダニですが、どんな家にも一定数潜んでおり、完全に排除することは困難です。ダニを繁殖させない、死骸を残さないなどの対策を行いましょう。
ハウスダストとは、家の中にある目に見えない小さなホコリのことです。
ホコリと聞くと「チリ」のようなものを想像されるかもしれませんが、実際には様々なものが混ざり合っています。
様々なものが含まれているハウスダストですが、アレルギーの原因の多くは「ダニ」です。
ダニアレルギーの原因となる主なダニはヤケヒョウダニやコナヒョウダニですが、どんな家にも一定数潜んでおり、完全に排除することは困難です。ダニを繁殖させない、死骸を残さないなどの対策を行いましょう。
アレルゲンであるダニのフンや死骸を吸い込むことで、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を引き起こします。人の体は、有害なものが侵入するとそれを外に出そうと働きます。ダニを有害なものと認識し、過剰に反応してしまうのがダニアレルギーです。
ダニアレルギーは通年性ですが、ダニの死骸やフンが空気中に飛散する秋から冬にかけて特に注意が必要な季節です。
アレルギー症状は鼻や目、気管支などに現れます。
くしゃみ
朝起きた時や、掃除をした後などに、連続してくしゃみが出ることがあります。
鼻水
水のようにサラサラとした透明な鼻水がたくさん出ます。
鼻づまり
慢性的に鼻が詰まり、口呼吸になることがあります。特に夜間にひどくなり、眠りを妨げることもあります。
目のかゆみ
目がかゆくて、ゴシゴシこすってしまうことがあります。
目の充血
白目が赤くなることがあります。
目やに
粘り気のある目やにが出ることがあります。
せき
特に夜中や明け方に、ヒューヒュー、ゼーゼーといった喘鳴を伴う咳が出ます。
息苦しさ
呼吸がしにくくなることがあります。
ハウスダストを吸い込むことで、気管支が炎症を起こし、ぜんそく発作が誘発されることがあります。アトピー性皮膚炎があるお子さまの場合、ハウスダストに触れることで症状が悪化し、かゆみや湿疹がひどくなることがあります。
ダニアレルギーの症状は風邪の症状と似ているため、区別がつきにくいこともありますが、風邪と異なり、発熱がない・症状が長く続く・特定の場所や時間帯に症状が出やすいといった特徴があります。
もし、上記のような症状が頻繁に見られる場合は、一度小児科へご相談ください。
舌下免疫療法は、少量のアレルゲンを毎日舌の下に含ませて体をアレルゲンに慣れさせることで、アレルギー症状を和らげることを目的とした治療です。
抗アレルギー薬による薬物療法は症状を緩和させるための対症療法ですが、舌下免疫療法は症状の緩和だけでなく、アレルゲンに慣れさせることでアレルギー体質そのものを改善することも期待できます。
舌下免役療法の治療対象は、ダニアレルギーと診断を受けた5歳以上のお子さまです。アレルギー検査を受けたことがないというお子さまは、一度アレルギー検査を受けましょう。
舌下免役療法の効果を最大にするためには、ダニを増やさない工夫も大切です。
できれば毎日掃除機をかけましょう。掃除機だけでは取りきれないダニの死骸やフンを拭き取るために、濡らした雑巾で拭き掃除をするとさらに効果的です。
掃除中はダニを含めハウスダストが舞い上がりやすいので、窓を開けて換気をしながら行いましょう。
布団カバーやシーツは週に1回は選択しましょう。ダニは熱に弱いため55℃以上の熱いお湯で洗濯したり、布団乾燥機で熱処理をしたりするのも有効です。
ダニは湿度が高い環境を好みます。室内の湿度を50%以下に保つように心がけましょう。梅雨時や夏場など湿度が高い時期にはエアコンの除湿機能を積極的に活用しましょう。
カーペット敷きの部屋をフローリングにするだけでもダニの生息場所を大幅に減らすことができます。
またぬいぐるみもダニが繁殖しやすい場所です。洗えるものはこまめに洗濯し、洗えないものは天日干しや乾燥機にかける、ダニ対策スプレーを使用するなどの工夫が必要です。ぬいぐるみがたくさんある場合は、数を減らすことも検討しましょう。
ダニアレルギーの症状は風邪と似ているため、風邪症状が長引いていると思われるかもしれません。鼻づまりが続いている、咳だけ残っているなど気になる症状があれば一度アレルギー検査を受けてみましょう。
ダニアレルギーの舌下免疫療法は年間通していつからでも開始できます。幼少期から舌下免疫療法を行えば、大人になってからの通院回数や服薬を減らすことも可能です。ぜひ一度ご相談ください。