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夜尿症とは

一般的に、「5歳を過ぎても、月に1回以上の夜尿が3ヶ月以上続く場合」を夜尿症と呼びます。単なるおねしょとは異なり、専門的なケアが必要な疾患として捉えます。夜尿症は、本人の自尊心を傷つけたり、学校の宿泊行事などのイベントに対する恐怖心を生んだりすることがあります。放置しても年齢とともに治るケースも多いですが、適切な治療を行うことで、治癒までの期間を大幅に短縮できることが分かっています。

夜尿症の原因

夜尿症の原因は一つではなく、複数の要因が絡み合っていることが多いです。主な原因には以下のようなものが挙げられます。

夜間の尿量が多い(多尿)

腎臓での尿濃縮機能が未熟で、夜間に作る尿量が多いタイプです。

膀胱の容量が小さい

膀胱が尿を溜める力が弱く、早い段階で収縮してしまうタイプです。

深い睡眠

尿意があっても目が覚めにくい、脳と膀胱の連携が未発達であることなどが考えられます。

これらに、生活習慣やストレス、遺伝的な要因が合わさることもあります。どれが原因なのかを特定することが治療の第一歩です。

夜尿症の症状

夜尿症は、大きく分けて以下の2つのタイプに分類されます。

原発性夜尿症

生まれてから一度も半年以上おねしょが止まった期間がないもの。

続発性夜尿症

一度はおねしょが治ったのに、半年以上経過してから再発したもの(ストレスや環境の変化が関与していることが多いです)。もし、おねしょに加えて「日中に何度も尿を漏らす」「いびきがひどい」などの症状がある場合は、別の病気が隠れている可能性もあるため、早めの受診を推奨します。

夜尿症の治療

治療の基本は、生活改善と薬物療法の併用です。「治る」という実感が、お子さまのモチベーションを大きく向上させます。

生活指導

夕方以降の水分摂取量の調整、規則正しい生活リズムの構築、寝る前に必ずトイレに行く習慣の徹底などを行います。

薬物療法

夜間の尿量を減らす薬や、膀胱を落ち着かせる薬を処方し、夜尿を減らします。

アラーム療法

おねしょを検知してブザーが鳴る装置を使い、条件反射的に「尿意で目覚める」ことを脳に学習させる治療法です。非常に効果的で、当院でも推奨しています。

医師だけでなく、保護者様と共に「できたこと」を認めることが、治療の成功には不可欠です。

ご家庭で気を付けること

最も大切なのは、「叱らないこと」と「焦らないこと」です。

  • 怒ったり責めたりしない
    怒られても、お子さまは尿をコントロールできません。むしろ精神的なストレスから症状が悪化することもあります。
  • 夜中に起こさない
    無理に起こすと睡眠のリズムが崩れ、かえって治療を妨げる場合があります。
  • 「漏らさなかった日」をカレンダーで記録する
    「漏れなかったね」とポジティブな声をかけ、自信を育んであげましょう

夜尿症の治療は、マラソンのようなものです。すぐに結果が出なくても、あせらず、クリニックと二人三脚で歩んでいきましょう。
当院ではお子さまがリラックスして通えるよう配慮し、保護者様のご不安にもしっかり耳を傾けます。まずは相談だけでも構いません。お子さまの笑顔を増やすためのお手伝いをさせていただきます。

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